夏恋セッション
(こんなんで俺の心臓、持つかな……)

恋のせいで死んでしまわないかと、凪は本気で心配するのだった。



楽しくも緊張する花火大会デートは順調に過ぎていく。いよいよ花火が打ち上げられる時間が迫ってきた。

「そろそろ移動しようか」

向日葵に言われ、凪は「そうだね」と頷く。他の見物客と同じ方向に移動しようとした凪は、向日葵に手を掴まれる。

「そっちだと人が多くてゆっくり見れないよ。こっち」

手を引かれ、凪は歩き出す。手の温度、感触、その全てが凪の胸を高鳴らせる。

(えっ!?どうしよう!!手汗かいてないかな!?)

そんな不安でいっぱいになりながら凪が連れて行かれたのは、誰もいない河川敷だった。川が穏やかなに流れている。

「こんなところあったんだ」

「花火、きちんとここからで見えるんだよ」

向日葵がフフッと嬉しそうに笑う。その笑みを見て、凪はこの花火大会デートでの出来事を思い出した。ラムネ間接キス未遂事件の後、射撃やヨーヨー釣りをしたこと、たこ焼きを二人で分け合ったこと、その全てを思い出して凪は頰を赤く染める。
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