幼なじみの凪が今日も全然凪いでない
チケットを買って入館する。
「うぉー!」
水族館の入り口のドアを通ったとたん、凪が興奮して、目を輝かせる。そして、正面にある水槽に向かって進んでいく。
航はふと、小さいときに、凪と水族館に来た時のことを思い出した。この後、凪が水槽に、鼻をぶつけたんだっけ。あのときは、凪が、びっくりして泣き出して、凪のお母さんが温かく笑いながら凪をなぐさめていた。
ゴツンッ!
案の定、凪が水槽のガラスに鼻をぶつけた。
「大丈夫か!?」
今度は凪が泣かないか心配した航だったが、
「また、ぶつけてしまいました。」
と、慣れた様子で、言った。
凪はあれ以来何度もお母さんや、お父さんとここに来たらしいが、毎回ぶつけてしまうのだと言う。
航はあれ以来一度も行ったことかなかった。
凪はゆっくり、じっくり、時間をかけて水槽の中を見ている。端から端まで丁寧に。
そんな凪を見て、航は真面目だなぁ、とおもった。
「あ、そうでした。写真をとっておかないと。」
凪がそう言って、バッグからスマホを取り出し、カメラを起動し、写真を撮った。
撮った写真を見た凪は、驚いて言った。
「えっと、これ魚じゃないですね…?」
それは、凪の顔面の度アップだった。
そう、内カメラになっていたのだ。
「どうしてでしょう。」
凪は不思議そうに、航を見つめた。
「内カメだからだよ。俺が撮るから、貸して。」
凪が航にスマホを渡した。
航は器用に水槽の中の写真を撮った。
「これでいいか?」
撮った写真を凪に見せる。
「わぁ!すごいです!」
目をキラキラさせて、写真をみる凪。
そんな凪を満足そうに見つめる航。
ゆっくり、じっくり時間をかけて館内を回っていく。
グー。
最後の大水槽を残しほとんど回ったところで、凪のお腹がなった。
「わっ!」
恥ずかしそうに頬を赤くする凪。
それを気遣うように、航が
「お腹空いたな。レストランに飯食いに行くか。」
と、言った。
「はっ、はい!」
いつの間にか今は14時。昼食にしては少し、遅い時間だ。凪のお腹がなったのも、仕方ない。それに、ピーク時は並んでいるレストランが、空いていた。
「お腹が空いているので、全部美味しそうでなかなか決められません。」
メニューを見て、凪が言う。
「俺はシーフードラーメンにしようかな。」
「いいですね!じゃあ、私はカレーライスにします。」
航が、店員さんを呼んで、注文は滞りなく進んだ。
「今日はいっぱいお魚が見れて、最高の日です!」
待ち時間に、凪が嬉しそうに言う。
航も今日は凪とデート(?)ができて、最高の日だなぁ、と思った。伝えることは、しなかった。
すると、二人の料理が運ばれてきた。
「うわぁー!いい匂いですね。いただきます!」
凪がカレーを、一口食べる。
「辛っ!熱っ!」
凪は辛いものが苦手だったにも関わらず、辛口だったのを確認せずに注文してしまったのだ。
凪が辛いものが嫌いだということを知っている航は、
「俺のラーメンと交換するか?」
と聞いた。
「ひ、ひゃ。ほへは…。」
いや、それは申し訳ないです、と言おうとした凪だったが、変な声になってしまって、熱くてなのか、辛くてなのか、恥ずかしくてなのか、顔を赤くした。
「とりあえず、甘いものたのむね。」
そういって、航がソフトクリーム(海色ソーダ味)を注文した。すぐに運ばれたソフトクリームに凪が、勢いよくかぶりついた。
「甘くて、冷たーい。」
凪の鼻の頭にソフトクリームがちょこんと付いたことに気づいた航は、なにも言わずに指で取って食べた。
凪は驚いて航を見つめる。航はそんな凪を見つめ返す。そのまま、少し時間が経って、恥ずかしくなった航は話題を切り出す。
「ラーメン冷める前に食べて。」
航が凪の食べかけのカレーと、ラーメンを交換した。「そ、そのスプーン私が使ったものですよ...?」
航が一口カレーを食べたところで、凪がハッとしたように言った。それを指摘された航は、今さら変えるのもどうかと思ったので、カレーが辛くてなのか、恥ずかしくてなのか、顔を赤くしながらも食べ進めた。
「俺はまだ、ラーメン食べてないから、安心して食べな。」
凪が気にしていたら、嫌だったので、航が言った。
「美味しいです!」
ラーメンを一口、しっかり噛んで飲み込んだ凪が嬉しそうに言う。
「航さんの食べたかったラーメンなのに、ごめんなさい。」
航は、ラーメンのことよりも、凪の笑顔を見れることのほうが嬉しいことだった。
「うぉー!」
水族館の入り口のドアを通ったとたん、凪が興奮して、目を輝かせる。そして、正面にある水槽に向かって進んでいく。
航はふと、小さいときに、凪と水族館に来た時のことを思い出した。この後、凪が水槽に、鼻をぶつけたんだっけ。あのときは、凪が、びっくりして泣き出して、凪のお母さんが温かく笑いながら凪をなぐさめていた。
ゴツンッ!
案の定、凪が水槽のガラスに鼻をぶつけた。
「大丈夫か!?」
今度は凪が泣かないか心配した航だったが、
「また、ぶつけてしまいました。」
と、慣れた様子で、言った。
凪はあれ以来何度もお母さんや、お父さんとここに来たらしいが、毎回ぶつけてしまうのだと言う。
航はあれ以来一度も行ったことかなかった。
凪はゆっくり、じっくり、時間をかけて水槽の中を見ている。端から端まで丁寧に。
そんな凪を見て、航は真面目だなぁ、とおもった。
「あ、そうでした。写真をとっておかないと。」
凪がそう言って、バッグからスマホを取り出し、カメラを起動し、写真を撮った。
撮った写真を見た凪は、驚いて言った。
「えっと、これ魚じゃないですね…?」
それは、凪の顔面の度アップだった。
そう、内カメラになっていたのだ。
「どうしてでしょう。」
凪は不思議そうに、航を見つめた。
「内カメだからだよ。俺が撮るから、貸して。」
凪が航にスマホを渡した。
航は器用に水槽の中の写真を撮った。
「これでいいか?」
撮った写真を凪に見せる。
「わぁ!すごいです!」
目をキラキラさせて、写真をみる凪。
そんな凪を満足そうに見つめる航。
ゆっくり、じっくり時間をかけて館内を回っていく。
グー。
最後の大水槽を残しほとんど回ったところで、凪のお腹がなった。
「わっ!」
恥ずかしそうに頬を赤くする凪。
それを気遣うように、航が
「お腹空いたな。レストランに飯食いに行くか。」
と、言った。
「はっ、はい!」
いつの間にか今は14時。昼食にしては少し、遅い時間だ。凪のお腹がなったのも、仕方ない。それに、ピーク時は並んでいるレストランが、空いていた。
「お腹が空いているので、全部美味しそうでなかなか決められません。」
メニューを見て、凪が言う。
「俺はシーフードラーメンにしようかな。」
「いいですね!じゃあ、私はカレーライスにします。」
航が、店員さんを呼んで、注文は滞りなく進んだ。
「今日はいっぱいお魚が見れて、最高の日です!」
待ち時間に、凪が嬉しそうに言う。
航も今日は凪とデート(?)ができて、最高の日だなぁ、と思った。伝えることは、しなかった。
すると、二人の料理が運ばれてきた。
「うわぁー!いい匂いですね。いただきます!」
凪がカレーを、一口食べる。
「辛っ!熱っ!」
凪は辛いものが苦手だったにも関わらず、辛口だったのを確認せずに注文してしまったのだ。
凪が辛いものが嫌いだということを知っている航は、
「俺のラーメンと交換するか?」
と聞いた。
「ひ、ひゃ。ほへは…。」
いや、それは申し訳ないです、と言おうとした凪だったが、変な声になってしまって、熱くてなのか、辛くてなのか、恥ずかしくてなのか、顔を赤くした。
「とりあえず、甘いものたのむね。」
そういって、航がソフトクリーム(海色ソーダ味)を注文した。すぐに運ばれたソフトクリームに凪が、勢いよくかぶりついた。
「甘くて、冷たーい。」
凪の鼻の頭にソフトクリームがちょこんと付いたことに気づいた航は、なにも言わずに指で取って食べた。
凪は驚いて航を見つめる。航はそんな凪を見つめ返す。そのまま、少し時間が経って、恥ずかしくなった航は話題を切り出す。
「ラーメン冷める前に食べて。」
航が凪の食べかけのカレーと、ラーメンを交換した。「そ、そのスプーン私が使ったものですよ...?」
航が一口カレーを食べたところで、凪がハッとしたように言った。それを指摘された航は、今さら変えるのもどうかと思ったので、カレーが辛くてなのか、恥ずかしくてなのか、顔を赤くしながらも食べ進めた。
「俺はまだ、ラーメン食べてないから、安心して食べな。」
凪が気にしていたら、嫌だったので、航が言った。
「美味しいです!」
ラーメンを一口、しっかり噛んで飲み込んだ凪が嬉しそうに言う。
「航さんの食べたかったラーメンなのに、ごめんなさい。」
航は、ラーメンのことよりも、凪の笑顔を見れることのほうが嬉しいことだった。