あなたの子どもが欲しい夜 4つの愛と本能の物語
「もちろんです」

少し笑ってから、彼はもう一度、深く私を抱きしめた。

「愛してます、美弥」

その一言が、胸のいちばん奥までまっすぐ届く。

私は彼の胸に頬を寄せたまま、幸せの中でそっと目を閉じた。

朝の光が、薄いカーテン越しにやわらかく差し込んでいた。

私はゆっくりと目を開けた。

最初に感じたのは、隣にあるぬくもりだった。

背中に回された腕の重み。

すぐそばから聞こえる静かな寝息。

昨夜、何度も確かめ合うように抱きしめられた熱が、まだ肌の奥に残っている。

少しだけ体を動かそうとして、私はそこで手元に違和感を覚えた。

「……え」

左手を持ち上げる。

朝の光を受けて、薬指に小さな輝きが宿っていた。

細く上品なリング。

派手ではないのに、まるで最初からそこにあるのが当然だったみたいに、私の指になじんでいる。
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