桐生家の四兄弟と私〜義兄弟に囲まれてます〜
「ぷっ」
敦兄が吹き出す。
「あんな趣味悪いの、お前しかいねーって」
「あ?」
俊兄がじろりと睨む。
敦兄は壁に腕を組んでもたれながら、まだ笑っている。
「妹に気使わせてさ」
そして、ふと思い出したように言った。
「つーかさ。隼人すれ違ったんなら捕まえとけよ。りあ帰ってきてんだから」
俊兄が舌打ちする。
「知るかよ。……大体、お前が帰国の日間違えるからだろ」
「は?」
空気がぴりっとする。
俊兄がゆっくり立ち上がる。
敦兄も腕を組んだまま睨み返す。
「なんだよ」
「お前がなんだよ」
「ちょ、ちょっと二人とも!」
思わず声を上げる。
この双子、昔からよくくだらないことで喧嘩してたけど——
今は迫力が違う。
身長180越えの男二人。
……普通に怖い。
「けっ、ばーか」
敦兄が鼻で笑う。
次の瞬間。
俊兄の足が、敦兄のすねを思いっきり蹴った。
「いって! 何すんだよ!」
「うるせぇんだよ、このクソ長男」
そのまま二人が取っ組み合う。
「やめてってば!」
止めに入ろうとするけど——
無理。
普通に重い……!