桐生家の四兄弟と私〜義兄弟に囲まれてます〜
……あれ。
なんだか、急に心細い。
頭がぼんやりする。
ダイニングの椅子にもたれながら、ぼーっと天井を見上げた。
ぼんやりする頭の中で、帰国してからのことがぐるぐる回る。
あっちゃん。安心。
俊兄。優しい。
颯太。生意気だけど、可愛い。
そして――
隼人。
私は、ゆらりと立ち上がった。
「外の空気……吸いたい……」
ふらふらと廊下へ出る。
歩きながら、さっきの兄弟たちの顔が頭の中でぐるぐる回る。
あっちゃん。プリン。
俊兄。うさぎ。
颯太。バカヤロウ。
そして――
隼人。川。
……そうだ。
隼人。
廊下に出た、その時。
玄関の方から、人影が見えた。
「……なに」
低い声。
隼人だ。
私はぼんやりその顔を見る。
「隼人――」
隼人は少し驚いた顔をしたけれど、すぐに視線を外すと、そのまま私の横を通り過ぎようとした。
背中を見て、ふと思い出す。
――そうだ。
隼人に、言いたいことがある。
胸の奥が熱くなる。
「……おい!隼人ぉ!」
気づけば叫んでいた。