桐生家の四兄弟と私〜義兄弟に囲まれてます〜
「ぐえっ」
ソファから、間抜けた声と共に、のそりと誰かが起き上がる。
額をさすり、眠たそうに目を開けた。
「……姉ちゃん、帰ってくるんだってさ」
末っ子颯太の発言に、一瞬、空気が止まる。
「……颯太、お前いつからいた」
「敦兄が電話しながらリビング三周してた時」
「してねー」
「そわそわしてた」
「してねーって」
俊が腕を組む。
「……で、いつ戻る」
敦が答えるより先に、颯太が欠伸しながら続ける。
「知ーらない。知ってても教えてやんない」
「は?」
俊がイライラした顔で颯太を見る。
敦は手で制した。
「はいはい、そんな睨まないの。
俊、俺にそっくりなイケメンが台無しだぞ」
「似てねーし。二卵性だし」
「あ?」
「あ?」
火花が散る寸前。
その空気を、足音が裂いた。