冷徹社長との出張一夜は溺愛の始まりでした
その一言に、圭太がたまらないものを見るみたいな顔をする。

「それを聞きたかった」

次の瞬間、私は強く抱きしめられていた。

コート越しでも分かる腕の力が、もう二度と離さないと言っているみたいだった。

「圭太さん」

「うん」

「私、本当に愛されてるんですね」

「ああ」

「こんなに」

「まだ足りないくらいだ」

耳元で低く囁かれて、涙の中で笑ってしまう。

「圭太さんらしい」

「そうか」

「もっと冷たい人だと思ってました」

「もう思わないだろう」

「はい。全然」

私は圭太さんの胸に頬を寄せた。

規則正しい鼓動が聞こえる。

その音が、これから先もずっと隣で聞けるものになるのだと思ったら、たまらなく嬉しかった。

「由真」
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