冷徹社長との出張一夜は溺愛の始まりでした
2. 見合い相手・三浦恒一郎
見合い当日。
鏡の前に立った私は、何度目か分からないため息をついた。
淡い桜色の着物。
母が「こういう場なんだから、ちゃんとしなさい」と張り切って用意したものだ。
上品で華やかすぎず、年齢相応に見える色だと思う。
思うのだけれど、普段スーツしか着ない私にはどうにも落ち着かない。
「由真、帯、曲がってない?」
「大丈夫よ。さっきから五回は見たわ」
背後で母が満足そうに頷いた。
「きれいよ。やっぱりあなた、和装も似合うわね」
「そうかな……」
鏡の前の私を見ても、そんな気はしない。
「そうよ。ほら、背筋伸ばして。相手の方、すごくちゃんとした方なんだから」
「お母さん、その言い方だと私がちゃんとしてないみたい」
「あなたはちゃんとしてるけど、恋愛に関しては心配なの」
鏡の前に立った私は、何度目か分からないため息をついた。
淡い桜色の着物。
母が「こういう場なんだから、ちゃんとしなさい」と張り切って用意したものだ。
上品で華やかすぎず、年齢相応に見える色だと思う。
思うのだけれど、普段スーツしか着ない私にはどうにも落ち着かない。
「由真、帯、曲がってない?」
「大丈夫よ。さっきから五回は見たわ」
背後で母が満足そうに頷いた。
「きれいよ。やっぱりあなた、和装も似合うわね」
「そうかな……」
鏡の前の私を見ても、そんな気はしない。
「そうよ。ほら、背筋伸ばして。相手の方、すごくちゃんとした方なんだから」
「お母さん、その言い方だと私がちゃんとしてないみたい」
「あなたはちゃんとしてるけど、恋愛に関しては心配なの」