冷徹社長との出張一夜は溺愛の始まりでした

5. 出張一夜のあと、社長室で始まる溺愛

東京に戻ったのは、翌日の昼過ぎだった。

新幹線を降りてから本社へ向かう車の中、私はほとんど窓の外を見ていた。

隣に圭太さんがいるだけで、昨夜の熱が身体の奥からよみがえってきそうだったからだ。

眠れなかったわけじゃない。

むしろ、あんなに深く眠ったのは久しぶりだった。

でも、目を覚ました時に隣で眠る圭太さんを見た瞬間、夢じゃなかったのだと全身で思い知らされた。

乱れたシーツ。近すぎる体温。

寝起きの低い声で名前を呼ばれたこと。

思い出すだけで頬が熱くなる。

「朝倉」

「……はい」

「仕事の時に、俺を熱く見るのはやめろ」

「す、すみません」

淡々とした口調なのに、そこには昨夜から続く甘い圧があった。

私は小さく息をつく。

「会社に着いたら、どうすればいいんですか」

「何が」
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