冷徹社長との出張一夜は溺愛の始まりでした
「え?」

「おまえは俺のものだ」

ぞくり、と背筋が震える。

「会社でそんなこと」

「今は二人きりだ」

「ずるいです」

「そうだな」

圭太さんは少しだけ笑って、私の額に口づけた。

「出張の夜だけで終わらせるつもりはない」

その言葉に、胸の奥がじんわり熱くなる。

一夜だけの過ちではない。

気まぐれでも、勢いでもない。

ちゃんと続いていくものなんだと、その一言で分かった。

けれど、甘いばかりではいられない現実もあった。

デスクに戻ると、スマホにメッセージが届いていた。

三浦恒一郎さんからだ。

《お疲れ様。今週末、少し会えませんか。ちゃんと話したいことがあります》

その文面を見た瞬間、胸が重くなる。

三浦さんは悪い人じゃない。むしろ、誠実で優しい。

だからこそ曖昧にはできない。
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