冷徹社長との出張一夜は溺愛の始まりでした
「そんな立派なものじゃ……」

「立派だよ」

三浦さんはまっすぐ私を見る。

「責任ある立場で働いて、ちゃんと周りから信頼されてる。それって簡単なことじゃない」

「……ありがとうございます」

「結婚したからって、それを手放す必要はないと思う」

結婚したら。その言葉が、静かに胸へ落ちる。

「でも、両立って難しいかもしれません」

「難しいだろうね」

「否定しないんですね」

「しないよ。現実は現実だから」

そこで三浦さんは少しだけ笑った。

「でも、難しいなら二人でやればいい」

「二人で……」

「家事も、子どものことも、生活も」

あまりにも自然に言われて、私は言葉を失った。

「俺、一人で全部やってもらおうなんて思ってないよ」

「……三浦さん」
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