冷徹社長との出張一夜は溺愛の始まりでした
「立場を理由に、遠慮していた。結果的に由真を不安にさせ、あなたにも向き合わせてしまった」

「……」

「それについては、申し訳ないと思っています」

圭太さんが、真正面から頭を下げた。

私は目を見開いた。

あの圭太さんが、こんなふうに誰かに頭を下げるなんて。

「圭太さん……」

三浦さんも、少しだけ驚いた顔をしたあと、静かに息を吐いた。

「本気なんですね」

「ああ」

「条件でも、意地でもなく?」

「由真の人生を引き受けたいと思っています」

その一言が、深く響く。

引き受けたい。

守るでも、奪うでもなく。

私の人生ごと受け止めると言った。

「由真」

圭太が私を見る。

「おまえはどうしたい」

逃げ道のない問い。

でも、もう答えは決まっていた。
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