冷徹社長との出張一夜は溺愛の始まりでした

10. イルミネーションの下のプロポーズ

その夜、圭太さんに「少し付き合え」と言われて連れて来られたのは、都心の大きな公園だった。

冬の澄んだ空気の中、並木道には無数のイルミネーションが灯っている。

白と金の光が枝先を飾り、歩道にまできらめきがこぼれていて、まるで街の真ん中にだけ別の季節があるみたいだった。

「……きれい」

思わずそう呟くと、隣を歩く圭太さんが少しだけ目を細めた。

「気に入ったか」

「はい。すごく」

手袋越しでも、圭太さんの手はあたたかい。

こうして指を絡めて歩くことにも、まだ少しだけ慣れない。

でも、離したくないと思う。

「急にどうしたんですか?」

「何が」

「こんなところに連れて来るなんて」

圭太さんは、ちょっとだけ笑っている。

「不満か」

「不満じゃありません」

 私は少し笑った。
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