クラスの透明人間は、夜を駆ける怪盗でした
お昼過ぎ、受付を交代する時間になった。
「美月ちゃん、お疲れ様!」
凛ちゃんが、笑顔で声をかけてくれた。
「美月ちゃんの仕掛け、みんなびっくりしてたよ。本当に助かった」
凛ちゃんの言葉は、さらっとしていた。大げさじゃない分、じんわりと心に沁みてくる。
「ありがとう、凛ちゃん」
「ん? 何が?」
「いつも、声をかけてくれて」
「当たり前じゃん。美月ちゃんは、私の友達だもん」
友達。
耳慣れないその二文字が、胸の奥にすとんと落ちてきた。
のどの奥が少しだけ熱くなって、私は慌てて視線を落とした。
「……うん。ありがとう、凛ちゃん」
凛ちゃんは、私の照れくさそうな顔を見て、いたずらっぽく笑った。
*
廊下に出ると、翼くんが待っていた。
「お疲れさま」
「翼くん、どうしたの?」
「良かったら、俺と一緒に文化祭回らない?」
え……?