クラスの透明人間は、夜を駆ける怪盗でした
「ずっと二人で話し合ってたんだ。美月ちゃんが自分から話してくれるまで、陰ながら支えようって」
知らなかった。私の知らないところで、そんなふうに私のことを想ってくれていたなんて。
「だから今日、伝えようと思って。私にも手伝わせて、って」
「でも、危ないよ。もし、御影先輩に見つかったら……」
「大丈夫」
凛ちゃんは、にっこり笑った。
「美月ちゃん、ずっと一人で頑張ってたんでしょ。私たち、友達じゃん。困ったときは、助け合うもんだよ」
のどの奥がじわりと熱くなった。
「……うん。私たち、友達だもんね。ありがとう、凛ちゃん」
「よし! じゃあ、私も怪盗ムーンの仲間だね」
凛ちゃんが、いたずらっ子のような顔でこぶしを小さく握った。
「えっ……危ないよ?」
「大丈夫! 美月ちゃんがピンチのときは、私が全力で時間を稼いだりするから」
凛ちゃんらしい、まっすぐで頼もしい宣言。
ひとりぼっちで夜の校舎を歩いていたあの頃の私に、教えてあげたい。
「本物」の味方は、すぐそばにいたんだよって。