砂糖菓子のあなたへ
6月3日。
朝、おっかあが朝っぱらから布団を剥いで起こした。何事かと思ったが、玄関先に立つ人影を見て悟った。
「や、うそや_っ、!」
おっかあが私の口を塞いで笑顔を作った。無理やりだとすぐわかった。おっとうの時と同じ笑顔。
「いやぁ、この子もまた役に立てるんですねぇ。」
声は震えている。口を塞ぐ手も、震えている。
「いやぁ、ほんま。天皇陛下万歳!!」
笑っている。狂気にすら見えた。私は目を見開いた。そんな母の胸の中で、ずっと焦点の合わない目で頭を揺られていた。