無能の花嫁は余命僅かの鬼狩り当主に溺愛される
「探しましょう」

「何を急に言い出すんだ?」

「能力を持って生まれなかった私に能力を授ける術はありませんが、持って生まれた呪いを解く方法がないとは、誰にも言いきれない筈です」

「真白……」

「千隼様のご先祖であられる初代当主様の残された文献等はございませんか?」

「そういったものは確か……蔵にあるはずだが」

「連れて行ってください」

「それは構わないが……」

赤い瞳の視線をたどればいつの間にか、自分の手が千隼様の胸元のきつく握っていて、慌てて手を離す。

「も、申し訳ございません」

「いや、では真白の食事が終わったら案内しよう」

私はこくりと頷くと、善は急げとばかりに慌てて夕餉をかきこんだ。
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