甘すぎる溺愛は、美しい花の隣で。
出来るだけ新鮮な花を使いたかった私は、ブーケは当日の朝に製作すると決めていた。

店で作ってきているのでブーケを会場内に運ぶだけなのだが、どこか緊張する気持ちが無くならない。

今回の野々花の要望は、バラを入れて欲しいということ。そして、折角ならドレスの刺繍に合わせてスズランも入れたかった。

私の考えたイメージでは、ブーケトスをするときに野々花がブーケを持つ。

だから、ブーケはドレスに合わせて白を基調に。

メインテーブルが色鮮やかな分、ブーケは綺麗な雰囲気で統一することにした。

私はスケジュールを確認しながら、控え室に入室出来るタイミングを式場の方に事前に聞いていた。

空雅くんには結婚式に参列出来るよう、先に着替えなどの準備に向かってもらっている。

控え室の扉を、コンコンと音が出るようにノックする。

だって、一番にブーケを見せたい人は決まっているから。

「澪花!」

新婦である野々花のいつも通りの明るい声が部屋に響く。

しかし、雰囲気はいつもと全く違っていて。

「野々花っ! とっても綺麗……!」

真っ白なウエディングドレスを身に(まと)った野々花はキラキラと輝いていて、あまりに綺麗で、何故か私まで泣きそうになってしまう。
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