甘すぎる溺愛は、美しい花の隣で。
ドレスに着替え、ヘアセットを終える。

(ヒールってやっぱり歩きにくいっ……!)

高いヒールのパンプスじゃないのに、いつもシューズに履き慣れている私からすると、やっぱり歩きにくくて仕方ない。

しかし、結婚式場の近くで待ち合わせをしている空雅くんと合流するために私は急いで足を進めていく。

空雅くんに先に準備に向かってもらった以上、私より早く空雅くんの準備が終わっていることは明白だった。

空雅くんを見つけることは簡単で。

いつもだったら待たせてしまったことを気にしてしまうのに、今の私はそんなことを気にしていられなかった。

だって、目の前にいる空雅くんの雰囲気に圧倒されてしまっていたから。

「空雅くんって何でも似合うの……!?」

結婚式に合わせた黒のスーツを着ている空雅くんに向けた第一声はそれだった。

しかし、いつもだったら私の言葉を無視したりしない空雅くんから返答がない。
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