嘘から始まる恋煩い!
私の苦手なもの:雷と虫と怖いもの。
そんな私にとって、あの暗がりの中にあるトンネルは通りたいものではなかった。
しかも、あたりは木々がたくさん並んでる。
怖い!なんか出そう!

少し恐怖で沈黙していると、
「雨音ー、大丈夫?」
同じグループの子が気遣ってくれたんだけど、五十嵐の友達の人が笑って言った。
「大丈夫だろこんくらいー。何も出ねーよ。」
私にとっては「こんくらい」では済まないけれど、私は雰囲気をぶち壊しにしたいわけではないし、なんとか我慢してみんなの後についていった。
トンネルは夏の今にはありがたいくらい涼しいんだげと………、それはちょっとホラーっぽいところもあるのでは………。
どんどん悪い方に考えていた私には、周りなど見えてなかった。
そのとき。

ピチャッ

「きゃっ!」

たぶん雨水か何かが落ちただけなのだと思う。わかってる、わかってるけど………。
つい私はよろけてしまい、いつの間にか隣を歩いていた五十嵐蓮にぶつかってしまったのだ。
「ご、ごめんね………!」
「あ、大丈夫………。」
謝りつつも私の頭の中は他のことでいっぱいだった。
また何か音がしたらどうしよう………って。
でも幸いそんなことはなく、私たちがトンネルの出口まで来た時。

「わぁぁーーーー!」

私のさっきの反応を面白がった五十嵐の友達が、大事をあげた。

「きゃぁぁぁっ!」

とっさに私は悲鳴をあげてしまい、全力で隣の五十嵐の腕をつかんでしまったのだ。
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