来年も、君と桜を。
そう思った瞬間、


ぐらっと視界が揺れた。


「……っ」

慌ててフェンスを掴む。


(やば……)

さっきより明らかに強い。

呼吸がうまくできない。


「おい」

すぐ隣から声。

「どうした」

「……なんでもないです」

反射的に言う。

「ちょっと、立ちくらみ」


また嘘。
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