来年も、君と桜を。
「無理して笑って、平気なふりして」

「……」

「気づいたときには、いなくなってた」


心臓が、強く鳴る。


(……それって)


「だから」

蓮が、こっちを見る。

まっすぐな目。


「放っとけねぇだけ」

それだけ言った。


(……違う)

それだけじゃない。

分かる。


「……それだけじゃないですよね」

思わず口に出る。


「……は?」

「私だからじゃないですか」
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