響け!涙のペザンテ
ここで愛情を問うにはあまりに遅いから
応接室にレオンハルトはいた。否、彼だけではない。ロヴィス、ヴィルヘルム、エミール、ゾフィーも揃っている。

「ジッキンゲンさん。ここにみんなが集まったということは、アルベルト様の遺言の謎が解けたということですか?」

緊張した様子でロヴィスが訊ねる。レオンハルトは真剣な顔で頷いた。

「……はい。アルベルト様の死因がわかりました」

「死因って、お父様の死は病気じゃないの?」

「死因とか何でもいいから遺産くれよ」

ゾフィーが首を傾げ、エミールは退屈そうにソファに座り込む。ヴィルヘルムは黙っているものの、こちらを見る目は「さっさと答えを教えろ」と言いたげだった。レオンハルトは咳払いを一つする。

「アルベルト様の死因はーーー孤独です」

レオンハルトが答えを口にした刹那、天井から土地の権利書や金貨の山が現れる。ヴィルヘルム、エミール、ゾフィーの目の色が一瞬にして変わった。

「すっげ〜。これで借金全額返済できるぜ!」
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