響け!涙のペザンテ
ロヴィスが口を開いた。

「ジッキンゲンさん。答えを教えてくれませんか?私は答えを知りたいです』

レオンハルトは応接室のドアへと向かう。彼はドアノブに手をかけ、ロヴィスの方を向いた。

「答えを知りたければ、アルベルト様の寝室を見た方が早いかと」

レオンハルトはそう言い、アルベルトの寝室へと向かう。ロヴィスは迷うことなくレオンハルトに続いた。ヴィルヘルム、エミール、ゾフィーの三人は気まずそうに顔を見合わせた後、応接室を出る。

廊下を真っ直ぐ進み、アルベルトの寝室のドアをレオンハルトは開ける。部屋に置かれた調度品や家具の位置は一切変わっていない。棚の写真もそのままだ。

「ベッケンバウアー先生、あの写真を見てください。違和感を感じませんか?」

レオンハルトの言葉に、ロヴィスは棚に並べられた写真に目を向ける。しばらく写真を見つめた彼は、「あっ!」と声を出した。

「ヴィルヘルム様たちが幼い頃に撮られたもの以外、写真がありませんね」
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