初夜を拒む皇女は敵国の皇太子に溺愛される
背後からの声に、心が揺れたその瞬間だった。
ふいに、視線を感じる。
顔を上げると、アルヴィオンがこちらを見ていた。
その目は、穏やかなようで――どこか鋭い。
「……セリオスは、仕えて長いのか」
何気ない問い。
けれど、その奥にあるものに気づいてしまう。
「……子供の頃から、一緒です」
答えながら、胸がざわつく。
次の瞬間、彼の手が私の腕を軽く引いた。
自然な動きで、距離を引き寄せられる。
まるで、当然のように。
そのまま、彼は視線をセリオスへ向けた。
そして、低く一言。
「護衛は、距離を保て」
声は静か。
怒りも荒さもない。
それでも――逆らえない響きだった。
セリオスが一歩下がる気配を感じる。
私はその腕の中で、息を呑んだ。
怒っているわけではない。
けれど、はっきりと分かる。
――許してはいないのだと。
ふいに、視線を感じる。
顔を上げると、アルヴィオンがこちらを見ていた。
その目は、穏やかなようで――どこか鋭い。
「……セリオスは、仕えて長いのか」
何気ない問い。
けれど、その奥にあるものに気づいてしまう。
「……子供の頃から、一緒です」
答えながら、胸がざわつく。
次の瞬間、彼の手が私の腕を軽く引いた。
自然な動きで、距離を引き寄せられる。
まるで、当然のように。
そのまま、彼は視線をセリオスへ向けた。
そして、低く一言。
「護衛は、距離を保て」
声は静か。
怒りも荒さもない。
それでも――逆らえない響きだった。
セリオスが一歩下がる気配を感じる。
私はその腕の中で、息を呑んだ。
怒っているわけではない。
けれど、はっきりと分かる。
――許してはいないのだと。