初夜を拒む皇女は敵国の皇太子に溺愛される
「あなたの事を、お慕いしています」

その言葉に、わずかに息が止まる。

「どうか、私に心をお預け下さい」

ゆっくりと体が離される。

そして、手が差し出された。

迷いのない手。

選ぶべき道は、分かっている。

それでも私は、その手を見つめたまま、ほんの一瞬だけ動けなかった。
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