紅き月夜に 永遠の想い~運命に導かれた月夜の出逢い~

とりあえず翼竜の背中に乗ってみました!

「やだやだやだやだやだああああああ! 私、やっぱり留守番してるうぅうううぅう!!」
「そんなところで駄々を捏ねていても無駄だよ、美緒。もう行くって決めたんだから」

『温泉』という素敵キーワードを持ち出され、二つ返事で快くレナードの誘いに乗ったものの、まさか移動手段に翼竜を使うだなんて思ってもいなかった私は真夏に鳴く蝉のごとく、道端に立つ木の幹にがっつりとしがみつき、行きたくないー! と断固拒否していたのだが、無情とも言えるべき台詞を言い放つと、レナードは木にしがみつく私の身体を無理やり引っ剥がし、首根っこを掴むと、強制的に屋敷の裏まで連行したのだ!
 ご主人様に忠実なワンコ系男子かと思っていたが、アレクほどではないにしろ、レナードも意外と強引だ。
 完全に主導権を握られてしまい、くそううぅううう、と心の中で悪態を吐いていたら、こっちだよ! と手を振って誘導するエレーヌさんの姿が見えた。
 こうなってしまったら、もう逃げる手立てはなく、レナードに手を引かれるまま、エレーヌさんのところへと向かう。

 大きな屋敷の裏へ回れば、そこは若草色の絨毯が、どこまでも続く、広大な牧草地だった。
 さわさわと心地よい音を奏でて揺れる青々とした草の合間には、体の大きさも、鱗の色も、瞳の色も、それぞれ異なる翼竜たちが、いち、にい、さん、しー、ごー、ろく…………指折り数えてみたら、なんと十八頭も放牧されていた。
 大きな翼を折り畳んで、暖かい日差しの下で、すぴすぴと眠っている翼竜もいれば、高く聳え立つ大樹に実った果実を、ぱくぱくと美味しそうに食べている翼竜もいる。
 中には折り重なるように巨大な体躯と太い尻尾を絡ませて、仲良くじゃれ合っている翼竜までもがいた。

(まるでドッグランみたいだなあ)

 広々とした牧草地で自由気ままに寛いでいる翼竜たちを横目に見遣りつつ、お屋敷の敷地と牧草地の境界線に立つ背の低い柵を越え、エレーヌさんの傍まで行けば、まるまるとした達磨のような体型をしたエレーヌさんの後ろから、青い鱗に覆われた翼竜が、ひょこり、と顔を覗かせた。
 さきほど私の顔を舐め回していた、あのやたらと人懐っこい翼竜だ。
 他の翼竜よりも一回りほど小さいから、すぐに見分けがついた。

「リュカはお嬢ちゃんのことが、いたく気に入ったみたいだねえ」
「リュカ?」
「ああ、この子の名前だよ。去年生まれたばかりの一番小さな子でね。まだ子供だから好奇心旺盛で遊びたい盛りの甘えん坊なんだよ。お嬢ちゃんに鼻先を撫でて欲しいんだってさ」

 ああ、なるほど。まだ子供だから他の翼竜よりも小さいのかー、と納得していたら、青い鱗に覆われた翼竜――改めリュカは、くううぅうう! と嬉しそうに鳴くと、ぬうっと、長い鼻の先を突き出してきた。
 他の個体と比べれば、確かに一回りほど小さいが、それでも、その全長は軽く三~四メートルはありそうだ。
 くう、くう、と鳴いて、期待に満ち溢れたまんまるの円らな瞳で、こちらを、じっ、と見つめるその様子は、胸がきゅんとなるくらいには可愛らしいと思う。
 けれど、ドラゴン=口から火を吐く凶暴な魔物、というイメージを、どうしても覆すことができず、くう、くう、と鳴いて撫でて欲しいと主張するリュカに触れられずにいたら、背後から伸びてきたレナードの手が、手首を、がしり、と掴んだ。

「アレクみたいに手荒な真似はあまりしたくないんだけど、このままじゃあ、埒が明きそうにもないし……大丈夫だよ、美緒。シルフドラゴンは草食性だから、絶対に噛みついたりなんかしないよ」

 そういうが早いか、レナードは掴んだ手首を、ぐいっ、と引っ張る。
 手首を掴まれたことに気を取られて、すっかり油断していた私は抵抗する間もなく、手を引かれるがまま、リュカの鼻先に触れていた。
 青い鱗に覆われた表面はごつごつとしていて、とても硬く、軟らかい被毛に覆われた犬や猫に触れるのとは感触がまったく違う。

「ほら、全然、平気だろ?」

 触り心地はあまり宜しくないなあ、なんてことを思っていたら、掴んでいた手首から手を放すと、レナードはいたく満足そうに、にこり、と片笑む。
 人が良さそうな笑みを浮べているが、やることはなかなかにえげつない。
 アレクのことを引き合いに出していたが同レベルではないか!
 いやむしろ従順そうなワンコ系男子という見た目を裏切って、強引に物事を押し進めようとするのだから、ある意味、アレクよりも性質が悪いと言えるだろう。
 出会った頃の印象からどんどん欠け離れてゆくワンコ系神官さまに頭を悩ませつつ、さてはてどのようにして反撃してやろうかと思ったが、翼竜に触れる、という第一難関はどうにかクリアできたことだし、結果オーライということで、今回は甘んじて目を瞑ることにした。

「それにしても、こんなにも大きな体をしているのに、草食性だなんて信じられなーい! 植物の葉っぱや果実だけで、どうやって、この大きさを維持しているのか不思議だわ!」
「ああ、それは赤ザニュラムの実を食べているからだよ」
「赤ザニュラムの実?」
「これのことだよ、お嬢ちゃん」

 すりすりと摺り寄ってくるリュカの鼻先を撫でながら、頭を過った疑問を口にすれば、レナードが私の疑問に答えてくれる。
 けれど、実物を見たことなんて一度もなく、どんな感じの実なんだろうか、と首を傾げていたら、足元に転がっていた西瓜のような球体を、うんせ、と両手で持ち上げると、エレーヌさんは薄茶色の西瓜もどきを手渡してくれた。
 スーパーでよく見かける一般的な西瓜よりも、二回りほども大きいそれは両腕で抱えて、ようやく持てるくらいにずしりと重たい。
 果肉を包み込む薄茶色の果皮はとても硬く、その表面はメロンによく似た網目模様をしている。
 行儀悪いかなあ、と思いつつ、すんすんと鼻を鳴らして、その表面を嗅いでみたものの、分厚い果皮に包まれているせいか、全くと言っていいほど匂いはなかった。

「赤ザニュラムの実は種別関係なく、成長するために必要な実なんだよ。ドラゴンにとっては、ご馳走みたいなもんさ。ほら、リュカも食べたそうにしているだろう?」

 エレーヌさんの説明にこくこくと頷きながら、鳴き声が変化したリュカに目を向ければ、半開きの口から、たらり、と涎が滴り落ちているではないか。

「餌をあげてもいいですか?」
「ああ、もちろんだとも!」

 涎を垂らすほどお腹が空いているのかー、と思いつつ、エレーヌさんに確認してみれば、すぐさま快諾の意を示してくれたので、さっそくリュカに餌をやってみることにした。
 赤ザニュラムの実をリュカの口元に差し出して、食べる? と聞いてみれば、きゅうううううう! とひときわ甲高い声で鳴くと、リュカは腕に抱えていた大きな果実を口に咥えて、短い前脚(腕?)で器用に掴んで、赤ザニュラムの実に、かぷり、と齧りつく。
 しゃりしゃりと音を立てて、赤ザニュラムの実を美味しそうに齧るリュカが、あまりに可愛くて、ゆるゆると口元を緩ませて、リュカが果実を食べる様子を見ていたら、エレーヌさんはワンピースの袖を捲り上げると、そばにあった大きな木の箱を開いた。
 視線の先をリュカからエレーヌさんへと移動させて、何をするんだろう、と興味津々眺めていたら、エレーヌさんは箱から取り出した道具をリュカの体に次々と着けてゆく。
 どうやら騎乗するための道具を装着しているようだ。

「もしかしてリュカの背中に乗るんですか?」
「変なことを聞く子だねえ。もちろんそうに決まっているだろう?」
「でもさっき子供だって言ってたし、大丈夫なんですか?」
「体つきはまだまだ子供だけど、リュカの飛翔能力は大人の竜よりもすごいんだよ。あのエルファーナ山脈だって、ひとっ飛びで越えちゃうんだからねえ!」
「エルファーナ山脈?」
「ああ、そうだよ。お嬢ちゃんの後ろに見えているあの山々がエルファーナさ」

 新たに飛び出た固有名詞に、きょとり、と首を傾げれば、エレーヌさんが私の背中の方を指差す。
 エレーヌさんが指で示す方へ目を向ければ、どこまでも続く青々とした牧草地の遥か先に薄っすらと雪を被って(そび)え立つ山脈が連なっているのが見えた。

「それにお嬢ちゃんは竜に乗るのも、もちろん、初めてなんだろう?」

 新幹線と飛行機になら乗ったことがありますけどね、と言おうとしたが、それらの単語は絶対に翻訳されないだろうと思い、こくこくと黙って頷く。

「だったら、なおさらリュカのような小さい個体の方が最初は乗りやすいと思うよ。それにリュカはお嬢ちゃんのことをいたく気に入っているようだからねえ。さてとこれを着けたら準備は完了だよ」

 エレーヌさんはそう言って、赤ザニュラムの実をすっかり平らげたリュカの口元に、革でできた(くつわ)を銜えさせると、騎乗用の道具を身に着けたリュカの首の辺りを、とんとん、と掌で軽く叩く。
 するとリュカは、くう! と短く鳴くと、柔らかそうな草の上に長い首を折り曲げて、大きな体を静かに横たえた。
 どうやらさっきのは犬で例えると『伏せ』の合図だったらしい。

「さすがに喋ったりはできないけれど、きちんと教えれば、人間が話す言葉を理解できるくらい、知能は高いんだ」
「へええええ、そうなんだあ! それじゃあ、お手とか、お座りとか、待ても、できそうだね!」

 目をぱちくりさせながらそんなことを言えば、補足情報を耳打ちしてくれたレナードは、くっ、と喉を震わせて苦く笑う。
 失笑を買うほど面白いことを言ったつもりはないんだけどなあ、と眉を顰めていたら、エレーヌさんはリュカの背中から垂れ下がる騎乗用の足かけに片足を乗せると、私の方を振り返った。

「いいかい、お譲ちゃん。翼竜の背中に乗るには、まずここに足を乗せて、あとはこんな風に弾みをつけて……っ、よっこらせっとっ!」

 百聞は一見に如かずとはよく言ったもので、エレーヌさんは細々と説明するよりも早いだろうと、その豊満な身体つきからは想像できないくらい、慣れた身のこなしで軽々とリュカの背中に跨って、騎乗のお手本を見せてくれる。

「――……と、まあこんな感じだよ。さあ、次はお嬢ちゃんが乗ってごらん」

 すごーい! と感嘆の息を漏らして、エレーヌさんの勇姿を眺めていたら、乗ったばかりのリュカの背中から、これまた颯爽と地面の上に降り立つと、ほら、と言って、エレーヌさんが背中を押す。
 うーん、私に乗れるかなあ、と不安に思いつつ、エレーヌさんが実践してくれた動作を思い返しながら、騎乗用の足かけに片足を乗せ、跳び箱を飛び越える要領で弾みをつけて、リュカの背中に跨ろうとしたのだけれど。

「エレーヌさあぁああああん! 無理ですうぅうううぅう! 足が届きませえぇええんっ!」

 和服と正座文化で育まれた日本人の典型的な特徴とされている『短足』という、自分の努力ではどうにもできない決定的な欠点に阻まれ、泣きを入れれば、エレーヌさんも困ったねえ、と溜め息を吐く。
 さてどうしたものかねえ、とエレーヌさんが呟いたのを聞いていたのかどうかは分からないが、飼い主であるエレーヌさんが困っていることは理解したらしく、きゅい! と鳴き声を上げて、折り曲げていた長い首を持ち上げると、リュカはワンピースの後ろ襟の辺りを、ぱくり、と咥えた。
 一瞬、何が起きたかのか分からず、ほえっ? と間の抜けた声を出してその直後、

「うきゃあああああああああ!!!!」

 不意打ちで襲ってきた浮遊感に、私は本日四度目となる絶叫を上げていた。
 急発進した遊園地のアトラクションに乗っているかのような感覚に、ぎゅうっ、と目を閉じていたら、ぽすり、と安定した何かの上に降ろされる。
 閉じていた瞼を恐る恐る見開いたら、リュカの背中に装着された鞍の上に収まっていた。
 鞍に乗ることができず、困り果てていた私とエレーヌさんのやり取りを見て、どうやら手助けしてくれたらしい。

「ありがとう、リュカ」

 いきなり首根っこを銜えられて、ちょっと驚いたが、無事に背中に乗れたことに安堵しつつ、リュカの背中を撫でて声をかければ、リュカは、きゅい! と鳴く。

「ずいぶんと慣れたみたいだね、美緒」

 返事をしてくれたリュカに気を良くしていたら、小さく笑いながら、そんなことを言って、レナードは慣れた所作で、軽々とリュカの背中に乗り込む。
 無駄な動き一つなく、華麗に飛び移ったレナードに感嘆の息を漏らしていたら、真後ろに腰を下ろしたレナードは、リュカの頭に装着された頭絡(とうらく)から伸びる手綱を掴み、そのまま私の腰に腕を回すと、後ろから、ぐいっ、と身体を引き寄せた。
 リュカの背中に装着された鞍は二人用のものだが、二人乗ってしまえば、その密着度は半端なく高い。
 ぴったりと背中に重なり合ったレナードの胸の感触に、どきり、と心臓が大きく跳ねる。
 意識をしてはいけないと、頭の中でぶつぶつと念仏を唱えてみたものの、意識は全く逸れず、終いにはくらくらと頭が逆上せ始めた。

(ま、まずい……これは非常にまずいぞ)

 コントローラーを片手に握り締め、繰り広げられる主要イケメンキャラたちとの蕩けるような甘~いイベントを、きゃあ♡ と黄色い声を出して密かに楽しんではいたが、それはあくまでゲームの中での話であって、実際に自分の身の上に起きてしまうと、黄色い声を出して喜ぶ余裕なんてまったくない。
 ゲームと現実ではこれほども違うのかと、自分の耐性のなさを嘆きつつ、どきどきと高鳴る鼓動を悟られまいと、背中がくっつかないよう、身体を少し前に傾けようとして。

「だめだよ、美緒。危ないからしっかり掴まっていて」

 せっかく離れようとしたのに、肩をがっしりと掴まれ、すぐさまレナードの胸の中に引き戻されてしまった。

「ほら掴まって」

 少し強めの口調で言って腕を掴むと、レナードは私の手を彼の引き締まった腰へと誘導する。

(うええええええ! 無理! そんなに密着したら心臓がもたないいぃいいぃいい!!)

 と泣きを入れたところで、それはレナードには届かない。
 レナードとの距離をどうにか引き離そうと抵抗を試みたものの、腕を掴む手に力を入れられ、ぐいっ、と引っ張られてしまい、あっさりと力負けしてしまった。

「わ……分かった! 分かったから手を離して!」

 見た目は線が細くて華奢な身体つきをしているのに、どこにそんな力があるんだ、と戸惑いつつ、レナードの腰に、そろり、と腕を回して、遠慮がちにくっつく。
 不本意ながらも抵抗するのを諦めて、おとなしくなった私を見下ろすと、レナードは屈託ない笑みを浮べて、子供たちにそうするように、いい子、いい子と頭をくしゃくしゃと撫で回す。
 もうー、すぐに子ども扱いするんだからー、と思ったが、総勢二十人もいる子供たちを毎日相手にしているのだから、まあこれは致し方ないだろう。私もよくやるしね。うん。

「じゃあ、行って来るよ! お店が閉まるまでには戻ってくるから」
「ああ、気をつけて行っておいで。もし遅くなるようだったら、明日の朝に返しに来てくれてもいいからね」
「もちろんその時は追加料金なしでお願いするよ、エレーヌさん」
「まったく現金な子だねえ。世話になっている坊ちゃんにそんな無作法なことはしないよ」

 苦虫を噛み潰したような表情を浮かべながら、手の甲をひらひらとさせて、追い払うような仕種を見せるエレーヌさんに早く行けと言われ、胸元に手綱を引き寄せると、レナードは足の甲でリュカのわき腹を強く叩いた。
 くうぅうううう! と鳴き声を上げたリュカが折り畳んでいた翼を、ばさり、と力強く広げる。
 左右に大きく広がった両翼を、二、三度羽ばたかせれば、舞い上がったつむじ風とともに、リュカの大きな体は雲を突き抜け、気がついたら、どこまでも無限に広がる大空にいた。
 風を切って飛ぶリュカの背中から振り落とされないよう、レナードの腰をしっかり掴んだまま、そろり、と眼下に目を向けて、そこに広がる光景に、私は思わず息を呑んでしまった。

 ついさっきまでいたアリルアの街並みはあっという間に小さくなってしまい、眼下に広がるのは青々とした草が覆い尽くす大草原だ。
 降り注ぐ太陽の日差しを照り返して、きらきらと輝く紺碧の大地は、まるで宝石箱を引っ繰り返したような美しさだ。
 どこまでも続く若草色の絨毯の合間を縫うように川がいくつも流れ、草原の遥か先には薄っすらと雪を被って(そび)え立つエルファーナ山脈が連なっている。
 高層ビルばかりが建ち並んでいて見上げる空はとても狭く、コンクリートで塗り固められた地面は土の香りなんて一切せず、緑色なんて公園とかでしか見ることのできない日本の地方都市からきた私にとって、目の前に広がる光景は言葉に表せられないくらい壮大なものだ。

「うわあああああああ、すご――いっ! ねえねえ、レナードすごくない!?」

 心の底から愛して止まないRPG『孤高の勇者は大地の果てで儚き夢をみる』に出てくる世界を、そっくりそのまま写したかのような壮大な光景に、浮き立つ気持ちを抑えきれず、レナードに同意を求めれば、レナードはそうだね、と相槌を打ちつつ、ほら、と言って、目の前に迫る大きな山を指差した。

「俺達が向かっているハイゼンティアは、あの山を越えた向こう側にあるんだ。少し飛ばすから、しっかりと掴まっていて、美緒」
「うん、わかったー!」

 レナードの腰に腕を回して、がっつりとしがみついたのを確認すると、レナードは手綱を手前に強く引き寄せる。
 手綱の動きに合わせて、飛行速度をぐんっと上げると、連なる山々を超えた先にあるというハイゼンティアに向かって、リュカは大空を翔け抜けてゆく。


 まさか行き着いたハイゼンティアで、自分の運命を大きく揺るがす事件が待ち受けているなんて、もちろん、この時の私は知る由もなかった。
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