敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です
「自分の部屋がないから、盾やトロフィーも佐貫部長室に飾ってるんですね」
「今回の受賞くらい喜んでほしかったな。私、あんなに頑張って手伝ったのに……」
「チーフは佐山さんが嬉しそうにしているのを見るほうが、受賞より嬉しいって言っていましたよ」
「だって嬉しいもん。チーフの下について八年。私もおめでとうって言われたりするもんね。えへへ……」
海江田は雪のはにかんだ笑顔を見て、目を見開いた。
「佐山さんってそういうところ本当に可愛いですよね……」
「褒めても何も出ないわよ」
「そういうことじゃないんですけどね……」
部長室が開いた。
「ちょっといいか?」
海江田は立ち上がった。
「はい、大丈夫です」
部長室へ入っていく海江田を見ながら、雪は首をひねった。
ここはエコノミーフロンティアレビュー(通称EFR)という経済誌が有名な出版社。
雪は今年入社六年目の二十八歳。
実際は学生時代のバイトから含めるとかれこれ八年ここで働いているのだ。時が経つのは早い。
この出版社は日本の経済界では一番有名だ。
「今回の受賞くらい喜んでほしかったな。私、あんなに頑張って手伝ったのに……」
「チーフは佐山さんが嬉しそうにしているのを見るほうが、受賞より嬉しいって言っていましたよ」
「だって嬉しいもん。チーフの下について八年。私もおめでとうって言われたりするもんね。えへへ……」
海江田は雪のはにかんだ笑顔を見て、目を見開いた。
「佐山さんってそういうところ本当に可愛いですよね……」
「褒めても何も出ないわよ」
「そういうことじゃないんですけどね……」
部長室が開いた。
「ちょっといいか?」
海江田は立ち上がった。
「はい、大丈夫です」
部長室へ入っていく海江田を見ながら、雪は首をひねった。
ここはエコノミーフロンティアレビュー(通称EFR)という経済誌が有名な出版社。
雪は今年入社六年目の二十八歳。
実際は学生時代のバイトから含めるとかれこれ八年ここで働いているのだ。時が経つのは早い。
この出版社は日本の経済界では一番有名だ。