敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

5.片思い仲間



 翌日になり、海江田は雪に問題の原稿について報告してくれた。

「佐山さん、先日は本当にすみませんでした。なんとか林の最終稿をあげることができました」

「さすがだね、海江田君。チーフは海江田君の力を再認識したに違いないよ」

「とんでもない。林の最初の原稿見て本当に驚きました」

「私はまたチーフの印象が急降下しちゃった」

「僕は佐山さんの考えたあの視点は思いつきませんでした。視点がチーフみたいに鋭いなと思いました」

「ありがとう。それよりさ、海江田君は林さんに改稿させるとき、どういう風にもっていったの?」

「うーん。あいつが最近取り組んでいた環境問題の視点を入れるように促しました」

「さすがは海江田君。なるほどね。わかった、やっぱり私、洞察力が足りないんだ」

「は?どうしてそうなるんです?いや、僕は佐山さんに指導してもらって今があるんですよ」

「やめてよ、何も教えてないよ……成美ちゃんには悪いことしちゃった」

「林は佐山さんの言うことを真に受けて自分に応用できないんです。佐山さんのせいじゃないですよ」

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