敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です
 雪は昼前にいつものように高原から呼び出され、久しぶりのダメ出しをくらっていた。

 お釈迦様の前に座る地蔵となって聞く。頭を下げるのだ。

「まあ、相変わらず想像で書くのが得意だな」

「……はい、すみません」

「必ずデータを見て、理由付けできないうちは記事にするなと言ってあったよな」

「……はい、すみません」

「それと、お台場のプロジェクトだが、晴海商事と氷室商事が組んで二年間やるのは知ってるな?」

「……はい、すみません」

「……は?人の話聞いてるのか?すみませんって言っておけばいいと思ってるだろう?」

「……はい、すみません……」

「……」

 雪は返事が聞こえないので、おかしいなと思って顔をあげた。お釈迦様が睨んでる。

「さっきから何を叱られてるのかもう一度言ってみろ!」

「すみません、じゃなかった、だから、データを見てきちんと実態を記事にするようにとおっしゃってました」

「その次は?」

「えっと、お台場の二社の件ですよね」

「……聞いていたならちゃんと返事くらいしろ」

「はい、すみません」

 結局、謝ることになり元へ戻った。

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