敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です
「佐山はどうする。氷室新副社長のインタビューも控えてる」

「インタビューは別です。お台場の件なので、彼女を通さないつもりです」

「彼女を守るためか?火の粉が少しでも彼女にかかるのを防ぐためだな」

「何があるかわからない。彼女はあんなですが一応女性です」

「ぷっ、あはは……」

 佐貫は高原の顔を見て笑い出した。

「なんですか!」

「女性、確かにそうだ。それがわかっているなら別の方法で守ってもいいんじゃないか?」

 カマをかけられても最近は否定するのをやめた。

 彼女を俺の下から外されたくなかったからだ。

「今は彼女にとって大事な時期です」

「そうだな。そういえば、例のお嬢様はお前のことまだ諦めてないんだろう?」

 それも大きな悩みの種だ。

「彼女にはもう結婚はないと伝えていますが、親を巻き込んでくるのでタチが悪い」

「腹をくくって、目の前にいる別な女性を親に紹介したらどうだ?」

 返事をしない俺の顔に部長は返事を見たんだろう。
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