洗濯物をぶつけたら皇太子の溺愛が始まりました
白いシーツを、ゆっくりと持ち上げる手。
その動きは、なぜか落ち着いていて――
怒りの気配は、どこにも感じられなかった。
「……これ、洗濯物?」
低く、静かな声。
私ははっとして、さらに深く頭を下げる。
「は、はい……!風に飛ばされてしまいました……!」
声が震える。
どうしても、顔を上げられない。
「ま、まさか……皇太子様のお顔に当たるなんて……」
言いながら、自分でも信じられない。
よりによって、この方に。
この国で一番高い場所にいる人に。
「本当に……申し訳ございません……!」
膝をつく。
石畳の冷たさが、じんわりと伝わる。
これから叱責されるのか、それとも――
そこまで考えた、その時だった。
「……はは」
聞こえたのは、意外な音だった。
一瞬、耳を疑う。
その動きは、なぜか落ち着いていて――
怒りの気配は、どこにも感じられなかった。
「……これ、洗濯物?」
低く、静かな声。
私ははっとして、さらに深く頭を下げる。
「は、はい……!風に飛ばされてしまいました……!」
声が震える。
どうしても、顔を上げられない。
「ま、まさか……皇太子様のお顔に当たるなんて……」
言いながら、自分でも信じられない。
よりによって、この方に。
この国で一番高い場所にいる人に。
「本当に……申し訳ございません……!」
膝をつく。
石畳の冷たさが、じんわりと伝わる。
これから叱責されるのか、それとも――
そこまで考えた、その時だった。
「……はは」
聞こえたのは、意外な音だった。
一瞬、耳を疑う。