同期の御曹司社長と一夜を過ごしたら仕事中も溺愛されています
私のワンピースを見ているのに——

なぜか、その視線が肌に触れてくるような気がして、息が詰まる。

「……似合ってる」

もう一度、静かに繰り返される。

短い言葉なのに、目が離れない。

まっすぐ見つめられて、逃げ場がなくなる。

どうして、そんな顔で見るの。

さっきの就任式のときと同じ——

どこか、意味ありげな視線。

言葉を返そうとしても、うまく出てこない。

その時だった。

「ねえ、あの二人。同期で仲がいいんでしょ」

「ただの同期?……そうは見えないけれど」

近くでひそひそと囁く声が、はっきりと耳に入る。

……やめて。急に、現実に引き戻される。

ここはパーティー会場で、彼は社長で。

私はただの社員。

こんな距離で話していていいはずがない。

「私、後ろにいるね」
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