悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~
__一か月前。
「なあ。父さん、母さん。俺、莉子と結婚したいんだけど」
休日の昼間、特にやることがなくて一家団欒でテレビを観ていた最中。
なんの前触れもなく放たれた櫂理君の爆弾発言によって、危うく飲んでいたココアを吹き出しそうになった。
「あー……うん。いいんじゃない?」
そして、何よりも驚いたことは、両親の反応があまりにも薄くて、この人達の頭のネジは何処かへ吹っ飛んでしまったのではという不安に駆られた。
「いや、ちょっと待って!櫂理君突然何を言ってるの!?そして、お父さんもお母さんも何でそんなあっさりと状況を受け入れてるの!?」
「え?だって櫂理が莉子のこと本気で好きなの始めから気付いてたし、姉弟って言っても義理じゃん。別に法律上は問題ないから、好きにすればいいんじゃない?」
捲し立てるように突っ込んでみたら、今度は至極当然のような顔付きで聞き返されてしまい、私は一瞬呆気に取られる。
「今は恋愛が多様化している時代だしな。それに、どこぞの馬の骨よりかは櫂理の方が安心だし。ただし、二人が高校卒業するまでは、莉子に手を出さないっていう条件が守れたらだぞ」
「ああ、分かった」
それから、追い打ちをかけるようにお父さんが念押しすると、櫂理君は素直に頷き、このぶっ飛んだ会話はあっけなく終了してしまったのだ。