悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~
曖昧な関係
「うーん……これはもういらないかな?」
只今の時刻は夜の十時過ぎ。
予定では今頃ベッドの中なのに、気付けば私は大量の物に囲まれている。
きっかけは、今から一時間ほど前のこと。寝る支度をしようとクローゼットを開いたら、あまりの散らかり様に目が留まってしまった。
そして、「軽く片付けるだけ」のつもりで手を出したのが運の尽き。気づけば夜の大整理が始まっていて、今に至る。
「うう。明日も学校なのに、何やってるんだろう、私……」
このまま全部投げ出してしまえば済む話だけど、足の踏み場もないこの状態を放置するのは何だか凄く悔しくて。
こうなったら最後までやるしかないと、無計画な自分を呪いながら泣く泣く手を動かし続ける。
「あれ?これなんだろう?」
それから、ようやくクローゼットに空きスペースが見え始めた直後。奥に沈んでいる古びた分厚い冊子を見つけ、私はそれを手に取り中を確認した。
すると、そこには幼い頃の私と櫂理君の写真がずらりと並んでいて、思わず歓喜の声が漏れる。
「すっごい懐かしい!こんな所にアルバムなんてあったんだ」
撮影日を見ると、今から七年前。
櫂理君親子と初めて家族になった年だ。
この頃の私達はまだ完全に打ち解けることが出来ず、写真からぎこちなさがよく伝わってくる。
だけど、ページを捲るごとに固かった表情が徐々に和らいでいって、中盤になると大分距離が縮んでいた。
この頃はずっと一人っ子育ちだったから、姉としてちゃんと振る舞えるか凄く不安だったなあ……。
そんなことをしみじみと振り返りながら、まだあどけない櫂理君の顔をそっと指でなぞる。