難攻不落な総長様と攻略不可な天才女子
「ふんっ!ナルシストはそのまま地獄に堕ちればいいのよ!貴女の親の顔が見たいわ!」

そう言いながら大野神雲母は私達から離れていった。

っ・・・・・・。

親という言葉に反応しながらも私は凜の様子に驚いた。

「・・・・・・凜・・・・・・?」

身長差があるとは言え、顔を下に向けながら食い込みそうなくらい手を力強く握っている凜の表情は影になって見えなかった。

私が恐る恐る聞くと凜は歯ぎしりをした。

「・・・・・・維」

絞り出したような低い声が誰もいない廊下にひどく響いた。

「どうしたの・・・・・・?」

私が聞くと、凜はやっと顔を上げた。

「俺は維の為ならあいつだって殺せる」

「・・・・・・駄目だよ」

顔を上げたと思ったらそう言った。

まさかのそれ?

「・・・・・・一応確認したいんだけどさ」

「・・・・・・ああ」

私が聞くと凜は表情を伺うように言った。

「“あいつ”って白鐘悠斗?大野神雲母?」

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