御曹司はただの同期のはずだったのに
「一緒だよ」

理人の声が、静かに響く。

「どこまでも一緒だよ、玲奈……」

その言葉に、もう何も考えられなくなる。

ただ、この時間に身を委ねるしかできない。

ゆっくり昇っていく感覚。

理人の存在が、すべてを埋めていく。

「理人……理人っ!あああああ…・…」

やがて、張りつめていたものがほどけるように、力が抜けた。

「……理人」

かすれた声で名前を呼ぶと、すぐ近くで応える気配がする。

「玲奈……こんなにいって……もう放れられないよ……」

強く抱きしめられて、離れられなくなる。

このまま、どこまでも沈んでいきそうなほどに。

静かな夜の中で、二人の呼吸だけが重なっていた。
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