Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~
「……分かった。あともう少しだから、頑張ろう」
「っ、はい!」
優希に声をかけた謙杜は、マレフィセントの仮面をかぶると、舞台袖からステージに向かっていく。
(あと少しなんだ……絶対に最後まで、演じ切ってみせる)
優希は深呼吸をして、あとひと踏ん張りだと、舞台上に歩いていく。
――そしていよいよ、ラストシーンになった。
王子のキスで、姫が目覚める場面だ。
眠りについているオーロラ姫役の雄星に、優希はそっと口づける振りをする。
そして、顔を持ち上げようとしたが――急に眩暈がして、ふらつきそうになった。
(あ、やばいかも……)
ぎゅっと目を閉じた優希の両頬に、誰かの手が触れた。