Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~
「そうだね……まず、主演を務める朝比奈くん」
「はい!」
「まだ粗削りな部分もあったが、いい演技だったよ。芝居初心者だとは思えないくらいにね」
「あ、ありがとうございます!」
「ただ、もう少し役への理解を深めてみるといいかもしれないね。それから、王子が森で姫に出会って恋に落ちるシーンは、もっとロマンチックな雰囲気を出せるといいかな。王子が姫に恋心を抱いているのが、あまり感じられなかったからね」
「なるほど……分かりました! もう少し王子の気持ちについて考えてみます」
優希は初恋もまだなので、恋心と言われてもあまりピンとはこないが、想像することならできる。
これまで城で窮屈な生活をしていて、将来の相手も父親に決められていた王子が、こっそり城を抜け出して偶然立ち寄った森で、素敵な女性に出会えたら――運命を感じるだろう。
その時の高揚感を、もっと表現できたらいいのかもしれない。
優希は、あとでもう一度、じっくり台本を読みこんでみようと考えた。