Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~


「塁生くん、どうかしたの? 深刻そうな顔してるけど……」

「……俺さ、辞めよっかな」

「え? やめるって、何の話をしてるの?」

「だから……このメンバーで芝居するのを、やめるって言ってんの」

「……えっ!?」


優希の驚きの声に、舞台上に散らばって台本に目を通したり、イメージトレーニングをしていた他のメンバーが集まってくる。


「何々、どうかしたの?」

「塁生くんが、芝居するのをやめるって言ってるんですけど……えっと、何かの冗談だよね?」

「冗談でこんなこと言わねーよ」

「それじゃあ……どういうこと? もしかして塁生くん、体調でも悪いとか?」

「ちげーよ。そういうことじゃなくて……」

「もしかして、さっき先生に言われたことが原因で?」

「……」

「そんなの気にすることないよ。だって塁生くん、これまで練習だってたくさん頑張ってきたでしょう? 塁生くんはお芝居だって上手だし、先生のアドバイスを糧にして、これからもっと…「あー、もういいよ。そういうの、ウザいから」


優希の言葉すら突っぱねて、塁生は一人で舞台を降りていこうとする。

けれど、優希が塁生の手をつかんで、離さない。

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