Actors☆5(アクターズ☆ファイブ) ~5人で挑む、はじめての舞台~
「っ、あー、やっぱコイツ、ムカつくわ! やっぱり、ぜってー辞めてやんねぇ! 俺がコイツに負けるとか、ありえねーし?」
「は? 俺がお前に劣ってるって言いたいのか?」
バチバチと睨み合いを初めてしまった二人に、謙杜が顔色を悪くして狼狽える。
塁生が残ると言ってくれたことが嬉しい優希は、にこにこと笑いながら二人の言い争いを見ている。
「あれ、話は終わった感じ?」
そこに、いつの間にやら舞台上から姿を消していた琥太郎が戻ってきた。
「っ、遊馬くんさぁ、こんな時に一人でどこ行ってたわけ!? こんなド修羅場現場にぼくを置いていかないでよ……! 逃げるなら、今度からはぼくも誘ってくれる……!?」
「あはは、ごめんごめん。別に逃げてたわけじゃないんだけどね? 朝比奈くんがいれば、浅羽くんのこともきっと上手いこと引き止めてくれるんだろうなぁって思ってたから、全然心配してなかっただけ」
「まあ、その予想は大当たりだったわけだけど……」
「あ、やっぱり?」
すっかり見慣れた光景となっている、言い合っている塁生と雄星、そして朗らかな顔で笑いながら二人を見守っている優希の姿を見て――琥太郎も安心した様子で笑ったのだった。