海咲学園なんでも解決部! ~ぼくたちが、どんな悩みでも必ず解決してみせますっ!~
「きみたち、なんでも解決部も同じだ」
 院瀬海くんが、ぼくたちをギロリとにらんだ。
「きみたちのせいで、僕がどれだけ迷惑したか分かってるのか?  ……どんな同情すべき理由があろうと、なんでも解決部は、本日をもって解散してもらうぞ」
 たしかに、依頼を解決するためとはいえ、院瀬海くんにはたくさん迷惑をかけてしまった。
 勝手に生徒会室に忍び込んだり、夜になっても寮や食堂に戻らないぼくたちを、あちこち探し回らせてしまったり……。
 あのときは、本当に悪いことをしたって反省してる。
 だけど、解決部のみんなは、いつだって本気だったんだ。
 どんな悩みや困りごとにも真剣に向き合って、一生懸命解決してきたんだ。
「何度言われても、ぼくたちなんでも解決部は、解散しません」
 ぼくは一歩前に出て、院瀬海くんをまっすぐに見つめた。
「院瀬海くんが、みんなに最高の結果を出させようと一生懸命なように、ぼくたちだって、この学園のみんなを――あなたも含めて、笑顔にしたくて活動しているんです!」

 一瞬だけ、院瀬海くんの瞳が戸惑うように揺れた。

 ぼくに何かを言い返そうと、口を開きかけたみたいだけど――すぐにふいっと視線をそらして、無言で背中を向けてしまった。

 ――バタン!

 生徒会室のドアが、突き放すような音を立てて閉まる。

「ひどい、何あれ……」

「人の話を聞かずに、逃げるなんて最低」

「だからこそ、一人で勝手に校則決めたりするんだろうな」

「もう許せない。みんなで生徒会長を解任しよう!」

 誰かの声に、周りのみんなが力強くうなずく。

「よし、作戦会議だ!」

 まるで、ざあっと波が引いていくように、生徒たちが去っていった。

 あとに残ったのは、ぼくたちなんでも解決部だけだ。

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