悪辣検事は初恋妻をこの手に捕らえて逃がさない。


 *
 

 頼久と初めて一夜を共にしてから早一週間。
 これが蜜月かと思わされる甘い日々を送っていた。


(恋人になった時の頼くんってあまり想像してなかったけど、あんな風になるとは思ってなかった……!)


 あの日以来毎日頼久の部屋で寝ている。何をするわけでなくとも寄り添って眠るし、夜遅くなる時は事前に連絡があり「僕の部屋にいて欲しい」と念押ししてくる。
 少しでも離れたくない頼久がかわいくて彼のベッドに入ったら、朝起きるとがっちりホールドされていた。
 かと思えば朝まで寝かせてもらえない時もある。

 今まですれ違っていた時間を埋めるように濃密な時間を過ごしていた。
 本当の新婚生活が始まり、要の無罪判決に向けても少しずつ進んでいる。

 それを本人にはまだ伝えられないことがもどかしいが、今は我慢の時だ。


「なんか姉ちゃん、嬉しそうだね」


 今日は水曜日なので要の面会日である。


「え、そうかな?」
「なんかいいことあった?」


 要に結婚したことは伝えていない。余計な心配をかけたくなかったからだ。
 だけど両想いになった今なら、胸を張って幸せに結婚したと言えるだろうか。


「実はね、ずっと好きだった人と結婚したの」
「えっ……」
「先に籍だけ入れて挙式とかはまだ考えてないけど、今幸せなんだ」


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