【blue】
アンコールも終わり会場の明かりがついてアナウンスが流れた。


「いやぁぁ、良かったね」


さゆは満足そうに頷いた。


どうやらLIVEに夢中で、あたしの事なんて気づかなかったみたいだ。


会場から出て、さゆと裏の方でちょっと涼んでると、ふらっと人影が現れた。


あたしは、あまりにびっくりしてひきつった顔をしてると大笑いする声が。


「そんな驚かないでよ…」


「あっ、涼太!」


さゆが叫んだ。


「がはは、叫ぶなちゅうの」


涼太はファンに対して割とフランクな方だ。


しかしそれにしたってフランクすぎる。
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