【blue】
はいっ。

オレンジ色のお酒を、サトシが繭子に渡した。

繭子は一口飲んだ。

「美味しい。那智も飲んでみる?」

「うん」

あっほんとだ。美味しい。

「あたしも今度、飲もうかな」

「涼太来たよ。今日は彼女来てないね」

サトシがドアの方を見た。

「あの人かぁ。那智の気になってる人」

繭子があたしに声をかける。

来た。

何だか緊張してきた。
なんでだろう。
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