『顔も見たくない』と振られた御曹司に十年越しで執着されていました
胸の鼓動の主張が激しくて正直味はよく分からい。もごもごと咀嚼する紗月に向かって航生は満足げに顔を綻ばせ、さらにもうひと口食べさせようとしたが、それはなんとかお断りした。
食事を終えたふたりは、ベーカリーコーナーでいくつかパンを購入して店を出る。
外の気温はそれほど高くないものの、日差しが眩しかった。目を細めながら歩き出すと、当然のようにパンの袋を航生が持ってくれた。
「ありがとう。それにしてもいいお店だったね。さすが航生君のチョイス」
「紗月の好みにあってよかったよ。他にも良さそうな店ピックアップしてあるから順番に回っていこう」
航生はそう返すと何気ない仕草で紗月の手を取り、日陰の方に紗月を誘導する。大きくて温かい手の感触に、心臓がトクンと跳ねる。
自分たちは一度肌を重ねているし、夜は寄り添って寝ている。なのに、こうして当たり前のように手を繋がれるだけで心がふわふわと落ち着かくなるのはなぜだろう。
「航生くんって、気遣い上手だから会社でもすごく慕われてそうだね」
速くなる鼓動を誤魔化すように明るい声を出し、紗月は隣を歩く航生を見上げる。
食事を終えたふたりは、ベーカリーコーナーでいくつかパンを購入して店を出る。
外の気温はそれほど高くないものの、日差しが眩しかった。目を細めながら歩き出すと、当然のようにパンの袋を航生が持ってくれた。
「ありがとう。それにしてもいいお店だったね。さすが航生君のチョイス」
「紗月の好みにあってよかったよ。他にも良さそうな店ピックアップしてあるから順番に回っていこう」
航生はそう返すと何気ない仕草で紗月の手を取り、日陰の方に紗月を誘導する。大きくて温かい手の感触に、心臓がトクンと跳ねる。
自分たちは一度肌を重ねているし、夜は寄り添って寝ている。なのに、こうして当たり前のように手を繋がれるだけで心がふわふわと落ち着かくなるのはなぜだろう。
「航生くんって、気遣い上手だから会社でもすごく慕われてそうだね」
速くなる鼓動を誤魔化すように明るい声を出し、紗月は隣を歩く航生を見上げる。