『顔も見たくない』と振られた御曹司に十年越しで執着されていました
 本妻からの理不尽な仕打ちはなくなり、鬱屈した環境から解き放たれた航生は持って生まれた才能を開花させる。

 知識欲が旺盛で記憶力も理解力も高かった航生は、常に学年一位の成績を保ち、学力テストでも全国トップクラス。運動面でも優秀で周囲を驚かせた。

 すると、これまでほとんど航生に興味を示さなかった父が大須賀家に戻らないかと連絡を取ってきた。航生の類まれなる才能に目を付け、利用価値があると判断したのだ。

 さらに、それに気づいた典子がアパートに乗り込んで来て、妙な欲を出したら母の勤め先に圧力をかけると脅してきた。

 もう、うんざりだった。とにかく放っておいてほしかった

 航生は典子を『あの屋敷に戻るつもりはありません』と言って追い返し、父の秘書にも同じように連絡した。
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