『顔も見たくない』と振られた御曹司に十年越しで執着されていました
航生はテーブルの上に置いてあったファイルを社長に差し出す。
「……これは、事実か」
資料に目を通した勝一は眉間に軽く皺を寄せ、理仁に視線を向けた。
「ご報告が漏れていてすみません。実は僕の古くからの友人が事業を立ち上げるのにどうしても必要と頼まれまして、軌道に乗った際には我が社に貢献するという条件で、少しだけ支援していました」
理仁はすまなそうな表情を浮かべて勝一に答えた。
「こんなたいしたことない金額で、騒ぎ立てようっていうの」
勝一の資料を横から覗き込んでいた典子が声を荒げた。
都心の高級マンションが軽く購入できる額が〝たいしたことのない金額〟であるのに紗月は改めてこの人たちとの金銭感覚の違いを実感する。
すると、勝一はため息をついて口を開いた。
「褒められた行動ではないぞ。この会社への支払いはすぐに止めて、後処理もしっかりするように。今後は経営側の人間として一層気を引き締めなさい」
(え、まさか、お咎めなしなの?)
「……これは、事実か」
資料に目を通した勝一は眉間に軽く皺を寄せ、理仁に視線を向けた。
「ご報告が漏れていてすみません。実は僕の古くからの友人が事業を立ち上げるのにどうしても必要と頼まれまして、軌道に乗った際には我が社に貢献するという条件で、少しだけ支援していました」
理仁はすまなそうな表情を浮かべて勝一に答えた。
「こんなたいしたことない金額で、騒ぎ立てようっていうの」
勝一の資料を横から覗き込んでいた典子が声を荒げた。
都心の高級マンションが軽く購入できる額が〝たいしたことのない金額〟であるのに紗月は改めてこの人たちとの金銭感覚の違いを実感する。
すると、勝一はため息をついて口を開いた。
「褒められた行動ではないぞ。この会社への支払いはすぐに止めて、後処理もしっかりするように。今後は経営側の人間として一層気を引き締めなさい」
(え、まさか、お咎めなしなの?)