これは果たして恋なのか。
ここは公立花雨野高校。入学してまだ3ヶ月の私たち姉弟は、早くも学校のアイドルのような扱いを受けている。

 なんでも”王子姉弟”なるあだ名で呼ばれているのだとか。
 さすがに持ち上げすぎやしないかと思うが、なるようになっただけで私がどうこうできるわけじゃない。それにその方が都合のいいこともある。

 隣で歩く弟である蒼もそんなことには一切興味が無さそうだ。
王子様扱いは教室でも続くが、外に比べたらマシになる。みんな慣れてきたのだろう。
 初回の顔面インパクトが強すぎたらしい。まだ数人は根強く王子様ファンでいるものの、普通の友達としての扱いをしてくれる人が多い。

「おはよう春夏、みぞれ。」
「おはようひなぴー」
「おはひなぴー」

この二人もそうだ。春夏とみぞれは入学してから最初に仲良くなった友達だ。わたしの名前を変形させて呼ぶものの、面白くて良い人たちだ。
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