極甘社長にほだされても二度と秘書はやりたくない
一緒に暮らし始めてから5日、その中で気付いたことがいくつかある。まず藤沢さんはかなり健康的な生活を送っているということ。何しろ朝5時に起きて1時間ランニングをしてから出社していた。せめて朝ご飯ぐらいは作らなければと思うのだが、起きると朝食が用意されていた。本人は「もうこの生活が身体に馴染んでるんだよね」と笑っていた。なんだか申し訳ない気持ちになってしまう。
その割には寝るのも早いというわけではなく、超人的な体力はどこから来てるのだろうと不思議なくらいだ。
「今日は遅くまでごめんね。せっかくの金曜日だったのにね」
「いえ……外出の予定が重なるとこういうこともありますよね……」
普段は私の方が早く帰れていたので夕食を作っていたのだが、今日は外出の予定、しかも遅めのアポもあったため終業が遅くなってしまった。その上、直帰ということで一緒に帰宅することになった。
「初めてのお客さんの訪問は疲れちゃうよね。お詫びに今日は俺がなんか作るよ」
「それぐらい大丈夫ですよ。夕食は私の担当なので、作らせてください!」
「ふふ、そういう頑張り屋のところもいいけど、今日は俺に任せて」
「でも……」
「いいから、君はそっちで休んでなさい」
キッチンから押し出され、リビングのソファに座らされてしまった。
確かに藤沢さんの言うとおり、外出や客先訪問は少し疲れる。何度も顔を合わせているお客さんならいいが、今回は転職したということもありもちろん初めての人ばかりだ。しかも臨時の秘書というのにみんな良くしてくれたのには少し心が痛む。
「今日のご飯、パスタでいいかな?」
「何でも美味しく食べます!」
「ふふ、良い返事で安心した。えーっと、白ワインどこだったかな……」
白ワイン? と不思議に思っているとどうやら料理に使うようだ。結局のところ家事レベルでいうと藤沢さんにはかなわない。キッチンで何かを切っている音を聞きながら、少しだけ悔しいなぁと思う気持ちと、藤沢さんと結婚する人がうらやましいなぁという気持ちが交差する。
(って、こんなこと思うなんておこがましすぎる……)
藤沢さんと出会って、社長、と言っても色んな人がいるんだなと実感した。私は私の狭い世界の中でしか生きてこなかったことを思い知らされた気がする。
「できたよ。あと簡単にサラダも作ったから。どうぞ」
「……おいしそう!」
声をかけられてダイニングテーブルに移動するとそこには湯気がたっているイカが入ったペペロンチーノと、野菜のサラダが並べられていた。そんな派手な料理ではないのに藤沢さんの料理はシンプルに美味しそう……というか美味しい。
その割には寝るのも早いというわけではなく、超人的な体力はどこから来てるのだろうと不思議なくらいだ。
「今日は遅くまでごめんね。せっかくの金曜日だったのにね」
「いえ……外出の予定が重なるとこういうこともありますよね……」
普段は私の方が早く帰れていたので夕食を作っていたのだが、今日は外出の予定、しかも遅めのアポもあったため終業が遅くなってしまった。その上、直帰ということで一緒に帰宅することになった。
「初めてのお客さんの訪問は疲れちゃうよね。お詫びに今日は俺がなんか作るよ」
「それぐらい大丈夫ですよ。夕食は私の担当なので、作らせてください!」
「ふふ、そういう頑張り屋のところもいいけど、今日は俺に任せて」
「でも……」
「いいから、君はそっちで休んでなさい」
キッチンから押し出され、リビングのソファに座らされてしまった。
確かに藤沢さんの言うとおり、外出や客先訪問は少し疲れる。何度も顔を合わせているお客さんならいいが、今回は転職したということもありもちろん初めての人ばかりだ。しかも臨時の秘書というのにみんな良くしてくれたのには少し心が痛む。
「今日のご飯、パスタでいいかな?」
「何でも美味しく食べます!」
「ふふ、良い返事で安心した。えーっと、白ワインどこだったかな……」
白ワイン? と不思議に思っているとどうやら料理に使うようだ。結局のところ家事レベルでいうと藤沢さんにはかなわない。キッチンで何かを切っている音を聞きながら、少しだけ悔しいなぁと思う気持ちと、藤沢さんと結婚する人がうらやましいなぁという気持ちが交差する。
(って、こんなこと思うなんておこがましすぎる……)
藤沢さんと出会って、社長、と言っても色んな人がいるんだなと実感した。私は私の狭い世界の中でしか生きてこなかったことを思い知らされた気がする。
「できたよ。あと簡単にサラダも作ったから。どうぞ」
「……おいしそう!」
声をかけられてダイニングテーブルに移動するとそこには湯気がたっているイカが入ったペペロンチーノと、野菜のサラダが並べられていた。そんな派手な料理ではないのに藤沢さんの料理はシンプルに美味しそう……というか美味しい。